Blog

クロスク

タワマン節税に国税庁が待った!

先日、国税庁より平成29年税制改正において、タワーマンションにかかる課税を見直す改正を盛り込むことが公表されました。以前より相続税対策の常套手段として使われてきたタワーマンション節税(通称「タワマン節税」)。具体的にはどういうことなのでしょうか。

タワマン節税

タワーマンションでは高層階と低層階で販売価格に大きな開きがあり、数倍の差が出ることも珍しくありません。一方、タワーマンションにかかる相続税は固定資産税評価額という金額に税率を乗じたものになりますが、この固定資産税評価額はマンション全体の評価額を戸毎の面積で按分しただけで、階層は一切考慮されていません。そのため、高層階になるほどマンションの時価と固定資産税評価額に差が開くことになり(一般にタワーマンションの最上階の固定資産税評価額は時価の2割~4割と言われています)、その分だけ相続税を節税することができます。
 
例えば、3億円の現金を持っている人の場合、現金のまま相続すれば、相続税率を40%と仮定すると1億2千万円の相続税がかかります。一方、タワーマンションの最上階を購入して現金をタワーマンションに替えておけば、タワーマンションの固定資産税評価額が6000万円~1億2千万円になると考えられますから、相続税の金額は2400万円~4800万円となり、現金で保有している場合に比べて7200万円以上の節税効果があると見込まれます。人気のある物件であれば数年後に買値で売れる可能性も十分ありますから、その場合にはタワーマンションを介することで7200万円以上の得をするわけです。
 
また、タワーマンションには相続税の節税手段になるという問題以外にも、高層階と低層階で面積が同じなら負担する相続税・固定資産税も同じになるという不公平感もあり、これらを是正するために国税庁が動き出したものと思われます。

 

タワーマンションに投資するほどのお金もなく、しかも高所恐怖症である私のような人間には全く無縁の話ですが、国税庁がどのような方法で網をかけるのか、今後の動向に注目したいと思います。
 
 

品川耕輔 公認会計士・税理士